(新田ビレッジ パインビュー館ができるまでMEMOの一部を公開しています。)




Pine View  in Nitta Village 
1999−2001
TOYO ESTATE DEVELOPERS,LTD. & ARCHITECTS   TADOKORO INTERNATIONAL,LTD. 
 

賃貸マンション計画<新田ビレッヂ パインビュー館>

Consultants:株式会社東洋土地開発 大宮西口店(企画、設計、施工、管理)
Architect:タドコロ・インターナショナル株式会社一級建築士 田所雄太郎
Design Team:タドコロ・インターナショナル株式会社(コンピューターグラフィック、監理)
           ビューティフルシニアライフ研究会 佐々木輝子(インテリアコーディネーター)、

General Contractor:株式会社守谷商会
Landscape Contractor: 大島造園
Exterior  Contractor:株式会社日本舗道 

Structural System:鉄筋コンクリート造ステンレス屋根3階建 建築面積/498.409u 延床面積/1,117.902u
Planing Schedule :1999.6.−
Structural Schedulle:2000.4.−2001.2


● ロケーション
 市街化区域、第一種低層住居地域、1,261.37u
西4M公道、北4M公道。最寄駅「大宮駅」はJR京浜東北線、埼京線、高崎線、宇都宮線、
上越新幹線、東北本線、東武野田線など鉄道網の拠点であり、道路網も国道17号、国道16号、首都高速大宮線など都心へ、
郊外へと360度交通網が発達している地域であり、大宮は都心からも僅か25km圏内に位置する。 
 本事業地は「大宮駅」までは約2,300m。バス停まで徒歩3分。大宮駅へのバスの本数は多い。
朝の通勤時間帯で1分から3分間隔で走っており駅まで交通渋滞時で約10分程だ。
夜間バスも運行しており、午後12時00分が最終バス。敷地は大宮の東部に位置した駅から最も近い高台で、
西4m公道、北4m公道に接した角地。都市計画上 第1種低層住居専用地域。敷地周辺は2階建て住居が多く建っており、
徐々に賃貸マンションは増えつつあるが、3階建てマンションは未だあまり建っておらず、ちらほら見かける程度ではある。
 また、付近には公共施設、公園も近く自然が色濃く残る閑静な住宅地の環境である。
敷地の現況はレンタカーの法人に砂利敷き駐車場で一括に貸している。

                           

                                         さいたま新都心



● プロセス
 オーナー様は相続対策の一環として、相続で手放したくない敷地に相続税額の評価減と条件のいい
この敷地を後世残していきたい意思である。また、植木業を営んでいるが後継者は今のところおらず、
オーナー様自身の高齢もあり、子供たちにもオーナー様自身が亡くなっても安定した収入も図りたい。
既にアパート5棟、店舗兼アパート1棟、貸家1棟を所有し経営しいるが、
 オーナー様は自分が健在なうちに自分の所有の土地に共同住宅をあと3棟は建築したい計画だ。
 建設会社の○○コーポレーションの営業担当者と一級建築士 田所氏に本敷地を含め
オーナー様の所有の敷地一帯の区割りの全体プランを相談した。
 その際、賃貸事業の視点から見た建設予定地の立地条件と、これから将来に向っての
賃貸事業の現在の需要と供給のバランスや賃貸事業の方向性を説明した。
○○コーポレーションと田所氏から幾つかのプランがあがってきた。
 オーナー様とコンサルタントを受け持つ当社と(何回もの話し合いから)オーナー様の
「こんな感じの建物を建てたい」という抽象的ながらもおぼろげに感じは掴めてきた。
 世帯数は少なくても16世帯ぐらい、マンションタイプ、何処にでもあるような四角い箱型でない建物、
中古になっても入居率の高い部屋などなど。
 マンション、メゾネットアパート、タウンハウスと幾つかのプランをオーナー様に提示。
その結果 オーナー様は、決められた大きさの敷地内に希望の世帯数以上が確保され、
さまざまな規制枠内に実に見事な収まりで、もっとも魅力的でかつ将来的にも陳腐な見劣りのしない、
この円形のパインビュー館を選択した。
そして、タドコロ・インターナショナル株式会社一級建築士 田所雄太郎氏を設計士、設計監理士として
「パインビュー」の建設事業はスタートした。


● パインビューのコンセプト  
自然からの恵み、人間に潤い。マンション中央部にシンボルツリーを植樹。
可能な限り既存の植樹は伐採、移植せず景観を損ねない、環境に馴染む建物、植栽も含めた外構計画。
地域環境に溶け込めるナチュラルな建物を構築する。それが住む人にとって安らぎと潤いを与え、
確かな人間形成の場となり、生活の基盤となり、子供は成長し、新しい生命も誕生し、
生まれた場所、育った場所、故郷となる場所にもなっていくことでしょう。

                      
● 賃貸料の設定
 ここ最近軒並みに全国的に賃貸料は右肩下がりだ。
ここ大宮市も例外ではないが、全国から比較すると大宮市の賃貸物件の下落率は低いようだ。
さいたま新都心、新駅、政令指定都市と好材料は豊富。さいたま新都心の就業人口は57,000人の予想。
それの波及効果を計算すれば相当なものとなるだろう。
 決して優良な物件が豊富にあるとは言えないこの大宮に今回建築する「パインビュー」は
大蔵省三田住宅や海老名市地域医療センターなど公共事業をはじめ
特筆されるべく建造物に携わってきた田所雄太郎氏のA.T.I一級建築士事務所に今回の設計及び監理を依頼した。
 パインビューは通勤重視タイプより子育て環境重視タイプ。
また、転勤タイプと新婚タイプと生活グレードアップタイプの需要が予想される。
 大宮の賃貸マンションの家賃相場は(ファミリータイプの間取り、築後5年内、グレード パインビューと同程度)
駅徒歩15分圏内でのマンションで坪単価7,100円程度。
駅徒歩30分圏内は坪単価6,500円程度。駅よりバス利用15分圏内でも坪単価6,000円程度。
パインビューの家賃は坪単価○○○○○○円の想定。近隣と比較すると安価な設定で有る。
 オーナーは賃貸業も古くからやっており経験上家賃の設定は近隣と比較して多少低めの設定にして
堅い賃借人に入居してもらうという堅実な手法にしている。
 家賃の他管理費(共益費)と駐車場の収益が見込まれる。管理費は1世帯辺り○○○○円程度、
駐車場は1台辺りアスファルト敷きで7,000円、砕石敷きで○○○○円相当。
駐車場は全戸数以上の需要が見込まれる為それに対応して駐車場も整備する。


 
●レイアウトとデザイン  
これからの賃貸住宅には、長期に渡りレンタブル率の高いものを提供することは必要不可欠な要素である。
 パインビューはどの住戸も自然環境に溶け込んでいる雰囲気を醸し出すことが出来るよう慎重にバランスを考えレイアウトした。 
360度の近隣の雑木林と西にさいたま新都心、大宮の街と秩父連山、富士山の眺望は円形に造られる
パインビューの幾何学と品質、色と材料、風景が相互作用により平静とエネルギッシュを兼ね備える。
閑静な高台の住宅地、 東から西に展開する広い日当たりが良いROOMを慎重に釣り合わせた。
TipeA リビング/ダイニング/キッチンROOM、和室ROOM、FreeStile ROOM。
Tipe B キッチン/ダイニングROOM、リビングROOM、和室ROOM、FreeStile ROOM。
 建物の外観は重厚であり尚且つ一般的な色と周囲の風景の色と一貫している。
壁は空へのソフトな移行の為のグレーの色。内部はインテリアコーディネーターに「住む人へのやさしさ」のテーマを与えた。
パインビューの中央は高さ4M上の いちいの木をシンボルツリーに、他、敷地内に柑橘類を含め多数を植樹。
 鉄筋コンクリート造、ステンレスの屋根、タイル貼りの壁、タイル貼りの床ポーチ、ステンレスの手すり廊下、レンガ舗装の中庭。
スラブ構造で部屋の天井には梁の出が無く天井高もAv.2,400mm、
3階に至っては天井高を3,200mmのポイント設定、天井裏収納スペース設定も可能にした。
 対面式オープンキッチンからダイニング、リビング、和室、フリースタイルROOMへと連続した部屋は
OPENからCLOSEへと住み手に自由にフレキシブルに対応し、バルコニーから外風景までも住空間に入り込んでくる。
内装、設備仕様のグレードは分譲マンション。しかも自由度の高いデザイン性の有る仕上げを狙っている。


 
● エクステリアマテリアル
決められた予算の枠の中で品質の良いマンションを提供しようという姿勢は
ゼネコンとの請負契約後も、建築着工後も引き続き検討していきます。
 施工、部材の品質検査、部材の工場での品質指定、現場での色調等の確認、サンプルの試験も試みます。
 海外の部材の積極的な取り入れによるグレードアップ化を伴いながらのコスト削減。
 コンストラクションズデザインチームとゼネコンとプロジェクトマネージャーでマテリアルの選択と採用の検討が幾度も繰り返される。
三者でチェックされ問題点等が有ったらクリヤーされてから施主に採用の確認してもらう。
 パインビューの外壁は当初某大手メーカーの最高級タイルを選定していたが、
回廊、ポーチ等のマテリアル同様に中国のペイビングマテリアルを採用した。
 現地に赴き石の工場、展示場、業販店を視察し、
各種のサンプル材を日本に送った。現場でそれぞれのマテリアルの実験と慎重な検討が行われた。
 現地の製作工場にマテリアルの品質、サイズ、梱包方法他さまざまな条件を提示し、その製品の検査に現地工場に赴き、
製品検査を実施した
 日本と中国の幾たびもの行き来と検討とテストが繰り返えされ、その成果のマテリアルが
このパインビューには採用されている。その結果予算枠内でグレードアップ化が図れた。
 また1階ポーチにイタリアのイタブロ製300角のタイルを採用。
 輸入代理店のタドコロインターナショナルとゼネコンの株式会社守谷商会の現場代理人と
コンストラクションマネージャーとのプロジェクトチームの検束の結晶ともいえる工程の1つでもあります。

                         
● インテリアマテリアル
室内からは敷地内の植栽と隣地の植木畑と雑木林の緑までも借景した開放感があり、
且つ落ちついた室内空間を実現。パインビューのインテリアプランニングは、
「ゆとりと安らぎは健康を優先した素材から生まれる」「住む人へのやさしさ」の概念からスタートした。
 床材、壁材等の表面仕上げ材はもちろんのこと下地材にまでこだわり素材を検討、選択した。
床に採用した天然素材のコルクタイルはホルムアルデヒト放出量はほとんど "0"に近く、
保温性、クッション性にすぐれている体にやさしいいマテリアルです。
 住まう安らぎに忘れてはいけないのがステータスな味付けです。
リビング入り口に重厚な無垢材に楕円ガラス入り輸入の特注品ドアーを採用。
Btypeにはガラスブロックを採用。乳白色で柔らかく且つ採光を豊富に取り入れてくれるガラスブロックの名はオパリーン。
和のイメージ、洋のイメージを併せ持ったハイセンスな空間を演出してくれます。


● キッチンワークスペース  
キッチンワークの動線は勿論のこと視線及び、窓から見える風景、キッチンから玄関、
及び洗面所への動線と距離までも意識したキッチンのレイアウト。
キッチンが単なる女性の孤独な作業場でなく、ファミリーで、楽しく、明るいスペースとなってくれることを意識しました。
あえて吊戸を設置しない対面キッチンを採用。その効果によりキッチンとダイニングが遮断されずにオープンなスペースとなりました。
大宮の街の夜景、近景の林を取り込んだ四季が感じられる自然のピクチャーウインドウのキッチンワークも実現しました。
 人造大理石のトップカウンターとUSA仕様のステンレスのレンジフード、
既成品に無い面材を採用したパインビューオリジナルのオーダーシステムキッチン。
 床は調湿、断熱、防音、防炎、保温に優れ、バリアフリー対応で尚且つ、ソフトな歩行感で優しい素材の天然素材のコルクタイルを採用しました。

                      
● メンテナンスプラン
賃貸共同住宅の経営においてのランニングコストも重視しました。
 ステンレスの屋根、撥水材を塗布した天然石の外壁、ステンレスの手摺など
メンテナンスフリーの素材、耐久性に優れた素材などの建築部材を選定しました。
経年に伴い当然修繕が必要とされるわけですが、ランニングコストを抑えるのに計画的な修繕積立金を軽減させる重要な要素と考えました。


● 主な輸入材リスト
外壁仕上げ/ 砂岩 アプローチ
内 玄 関 / スレート石
アプローチ、外構/ 砂岩 
回 廊 、 バルコニー/ イタリア製テラコッタ調タイル
回 廊 / エッグストーン
中 庭 サークルベンチ / 御影石
室 内 建 具 / デザインガラス入り無垢リビングドアー
キッチンフード / USA仕様ステンレスキッチンフード



wrote:S.Takayanagi